2012-05-07 ■グラウンドゼロ 可視化の試み 言葉が剥落し、あらゆる意味が無化し、剥き出しの現実があらわになる。 グラウンドゼロ。 どのような言葉もそこでは空虚であり、人は黙し、眼差しを交わすことさえない。 耳を澄ましても、底なしの静寂。 どれだけ意味を纏い、言葉を重ねようとも、くりかえしくりかえし、そこへ再帰するだろう。 鎖縛された一頭の犬のように。 あるいは、繋がれたことに気づきもせず、ただ吠え声を虚空に響かせるのか。 これが現実なのだ、と。 この現実を、慈しみ、愛おしめ。