■無題

 point of no return

 あるいは、

 決定的に損なわれた何か。

 言明する事に、どれほどの意味が、と思いつつ、
 私の中の何かが、決定的に失われたのだと、自覚した。
 現在の精神状態を平常だとは思わない方が良い。
 おそらく、どこかで平衡感覚を欠いている。
 どこ、というのは、時が経ち、振り帰ったときに、おのずと明らかになるだろう。
 今は、ただ、あちらこちらに潜んでいる、腐った床板を踏み抜かないように、細心の注意を払う。
 そんな毎日。