冬空に、木々がしずむ日は、(なにかを抱きしめて、)しずかにねむるとよい。
 雪雲から、ひとひら、また、ひとひらと、舞い落ちるものが、凍てついた地を飾り、夜が更ければ、また、それも、ねむりにつくから。
 いずれ、日が力を増せば、なにもかも、生まれ変わる。
 今は、ただただ、身をすくませるしかない青い葉も、のびやかに掌をひろげるだろう。
 枯れた地を青い息吹がみたせば、あらわになった傷跡も、やさしく隠してくれる。
 それまでは、しずかにねむろう。
 だれも、あなたをきずつけたりはしないから。