風邪

フランスから戻ってすぐから鼻の調子がおかしく、鼻炎が悪化したのかと思っていたら、だんだんひどくなり発熱。風邪のようだ。乾燥した飛行機のなかでうつったのだろう。隣席の若いカップルが用意周到にマスクをしているのを見て、マスクを用意しておけばよかった、と思ったのだけれど、時既に遅し。案の定、というやつだ。次回からは忘れずにマスクを用意していくことにしよう。

子供の頃は、張り切って動いたり、疲れがたまったりすると、強烈な吐き気に襲われて、数日間寝込むことが常だった。「自家中毒」と言われていて、大きくなってからはその症状は消えたのだけれど、無理をすると寝込むことになる、という刷り込みができてしまっているからか、あるいは実際にそうなのかもしれないが、調子よいペースで動いた後は体調を崩すことが多い。自分でも人並みに動くと、後からつらい思いをすることになる、と思っているので、自然に行動に抑制がかかる。家族の中では私が一番体力がなく(成人してからは病持ちの母が一番になったが)、ずっとそういう扱いを受けてきたせいもあるのかもしれない。私が会社勤めをしたことがないのは、特に理由がないといえばない、行きがかり上そうなった程度の話に過ぎないのだけれど、学生時代から、自分にフルタイムの労働は無理だと感じていたことは背景にあるのかもしれない。

体力のない人間と、体力のある人間とでは、おなじ世界に生きていても、まったく違う景色が見えているのではないか、と思う時がある。いまはそれでも、暮らしていけているので、よしとするけれど。